殻を持っている蛸知っていますか?
  
カイダコについて:
カイダコの雌は自分で船(殻)を造りその中に卵を抱え育てながら海洋を漂う珍しい蛸です、冬から春にかけて日本海沿岸で漂着を見ることができます、この殻には神秘的な美しさがあり、寒さの厳しい季節に海岸でこれを探し求めるのもビーチコーミング゙の楽しみの一つです。
 
名称について:
 
和名は「カイダコ」で、貝(殻)だけは「アオイガイ」と呼んで区別しています、二つ合わせた形が葵(あおい)の葉に似ていることからその名前がつけられました、また英語ではPaperNautilus[紙(薄い殻)のオウムガイ(Nautilus)]と呼ばれ、世界中の温暖な海に分布しています。
 
生息域について:

 寒い季節になると日本海沿岸で漂着が多くみられますが太平洋沿岸での漂着は少ないようです。また南からの暖流に乗って北上すると言う説もありますが沖縄沿岸ではあまり見かけないそうです。殻の大きさも1cm程から20cmを超える殻まで様々です私が今まで見た最大は23cmでした、最近はなぜか小型化しています。大量に漂着する年としない年があり、遠くはオホーツク海沿岸でも漂着が見られるそうです。また鎌倉沿岸でタコブネの漂着が報告された年もありました。玄海灘の漁師さんの話では、季節に関わらず群れをつくって泳いでいるカイダコと遭遇することもあるそうです。 まだまだ解明されてないことが多いとても不思議な生物です。 
   

   その造形はまさに芸術的

 アオイガイの殻は全体的に白く表面は小波状をしていてまるで薄いプラスチックのようです、真冬の寒い朝をおしてでも手に入れたいと思うような不思議な魅力があります。



カイダコと出会うには: 玄界灘沿岸の浜辺が見つけ易く、また寒い季節に漂着が多く見られます。ビーチコーミングのサイトやブログで情報を交換しながら、小まめに海岸に足を運んでいると、海の神様がご褒美に引き合わせてくれます。
きっと !(^^)!

漂着したばかりのカイダコ

      タコブネ は希少です

 右の写真はカイダコの仲間の「フネダコ」で、殻は「タコブネ」と呼ばれています。漂着数は大変少なく20年前に三苫浜で見つけた一個のみです。
 殻はアオイガイと比べやや小型で全体的に黒ずんでいて艶があります。

 最近はアオイガイも少なくなりましたが、タコブネ(フネダコ)はほとんど見ることはありません。



カイダコを調べていましたら興味ある明治時代の図鑑を見つけました
博物図動物5柔軟類多肢類一覧
クリックすると掲載サイトにリンクします    
←左図上段左から3番目を拡大↓

注釈:
 タコブネ又はカイダコ舡魚(タコブネ)
 形は章魚(タコ)に似て薄き殻あり
 天気おだやかなれば海面に浮かび出て
 二脚を帆とし六脚を橈(カイ)とし游行する
 と、まことしやかに書かれています。真っ黒な貝にも違和感を感じます。






サイズ21㎝   割れの無い美品 サイズ22㎝   大型ですが少々割れがある
 
 アオイガイの最大サイズは私の知る限りでは23㎝位までです。このサイズ辺りはミリ単位の背比べになります。

 アオイガイの細工 
 20㎝ほどあるアオイガイの表面に貝殻を貼り付けています。サイトを見た方からの頂きものです。

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 波間の富士壺
   

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