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   筥崎宮奉安殿

 筥崎宮、楼門(国指定重要文化財)に向かって右側にある奉安殿(ほうあんでん)で県指定文化財の「木造亀山上皇立像(銅像原型)」を安置しています。博多の町は蒙古襲来により二度戦火にみまわれ、筥崎宮もご社殿を焼失しました。現在、東公園内に亀山上皇立像の銅像が建立されています。亀山上皇は蒙古襲来に際し、「敵国降伏」の祈願をし、直筆書面を筥崎宮に奉納されたといいます。この銅像の原型となる木彫像を、明治35年(1902)に製作したのが福岡県出身の彫刻家・山崎朝雲氏で、その大きさは、高さ約6メートル、重さ約1トン、ヒノキ制です。銅像と、その原型となった木像がセットで現存するケースは極めて珍しいと云われています。我が国の未曾有の困難に立ち向かわれた、亀山上皇様の御神徳をいただいて、ご繁栄と平和をお祈りします。