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   対州問屋石蔵屋

   石蔵屋は播州播磨(現在の姫路)石蔵村の出で黒田時代からの御用商人「石蔵屋」。石蔵屋もこれに帯同して博多入りし、博多商人として歴史が始まりました。
  江戸時代の石蔵屋は、主に博多~壱岐・対馬間の廻船問屋(海運業)を営んでおり、江戸後期になり酒造業にも参入した。また幕末維新の際には、福岡藩の加藤司書、長州藩の高杉晋作、薩摩藩の西郷隆盛との密約の場として奥座敷を提供した商家です。
  元治元年(1864)11月4日、筑前に上陸した高杉晋作は博多鰯町(いわしまち)上(現在博多区須崎町)の対州問屋・石蔵屋卯平宅に投宿した。この石蔵屋で早速、福岡藩の月形洗蔵、鷹取養巴(たかとりようは)、早川勇らと密かに再会した。
  現在の酒蔵(博多百年蔵)は、石蔵屋の第2酒造場として、明治3年(1870)に建造された。昔ながらの白壁土蔵にレンガの大煙突をもつ佇まいは、親しまれている。


博多百年蔵