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   香椎で二神神社

  香椎で二神山(立花山)を神の山として祭る二神神社は、神亀元年(724)に香椎宮(廟)が出来ると、その末社となる。「香椎宮編年記」によると、末社であるこの神社は、香椎宮東六丁(約650メートル)にあるとする。このように記された地点と思われるところに、香椎宮所蔵の古地図には小高い山があり、その南面に赤い鳥居が描かれて、二神大明神と記されている。その山は、南面する香椎宮本殿の左手の門を出て道の突きあたりにある、不老水の山に連なる二つ目の山である。平成10年(1998) 10月、山は開発のため木々が伐採され、発掘調査が行われ、中世の山城址が赤土の山肌から姿を現した。その露出した山肌の南面の麓に、樹齢四千年をこえる槇の木の株分かれしたものと廻りの樹々が残され、槇の木の根元に「山神」と彫った小さな石碑があった。以前、その石碑は生い茂った木立の中にあって横に槇の木の説明を書いた立て札があり、ここは伝承では二神神社の地であるまいか。現在、香椎台5丁目に「おいのやま公園」があります。