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   名島の史跡

  名島神社下の岩礁に、神功皇后の軍船を繋いだ帆柱石と伝わる奇岩が波に洗われている。実は地表近くに路出した太古の名島層の砂岩、礫岩(らくがん)層中に含まれる、カシ属の幹の畦化木(けいかぼく)で、九個の円柱状の化石である。名島丘陵の3700万年前の第三紀地層が露出した天然記念物である。神功皇后が三韓遠征に備え宗像三女神に戦勝祈願し、帰還後に三女神を祀った海の神、名島神社は、古来から尊崇されてきた。帆柱石のほか、高台に神社、城址、足利学校由来の不断梅などもあり、桜が咲き揃う春の華やかな景色は(臥龍桜)見事である。名島北公園に神宮寺ひろばありそこには名島城の武芸者、岩見重太郎誕生の碑が移設されている。裏に大正10年建立の文字があり、傍には岩見重太郎についても紹介されている。ひろばの片隅に「龕塔碑(がんとうひ)があります。大きなムク木側でかかれていた文字は削り取られた大岩です。「龕塔碑」とは断崖や大岩を削って造られた仏像を修める厨子の事です。側には削られた内容の説明文が掲載されています。