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   続福岡藩精錬所

 鉄砲鍛冶の小島伝平氏、鋳物師(いもじ)の磯野七平氏、大工の津田又市氏などに鉄砲や機械、古川俊蔵氏に写真術、永野円助氏に時計、小川宇平氏にガラスの製造技術を研究させました。長崎で新技術を習得した人たちが、精錬所で働き、技術を伝授し、武器・ガラス・陶器・青貝(あおがい)細工・製薬・写真・時計・博多織などの製品がつくられました。ガラス技術を学んだ小川氏は、放生会のチャンポンをつくったと言われています。また精錬所には、長崎でオランダの指導で造った蒸気機関車も据え付けられていました。長溥公は反射炉築造に着手しました。犬鳴や遠賀郡の眞名子(まなご)村に製鉄所を設け、精錬所にて煉瓦の研究を行い、反射炉は鋳物師磯野七平氏の作業場に試験用として建てられました。