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   神社旧社格制度

  明治新政府は慶応4年(1868)に祭政一致を掲げて神仏習合を禁ずる太政官布告を出す、神仏判然令である。各地で廃仏稀釈運動が勃発した。明治4年(1871)、「官者以下定額・神官職制等規則」によって、神社の社格制度が始まった。
  神社の社格は官社、諸社、無格社に区分された。官社は神祇官が祀る官幣社と地方官が祀る国幣社に区分され、それぞれ大中小が付された。序列としては、官幣大社、国幣大社、官幣中社、国幣中社、官幣小社、国幣小社の順になる。官社の御祭神は記紀の神々か皇族である。諸社は、府県社、郷社、村社に区分された。無格社は「格が無い社」と読める、無格社に指定されない神社も存在する。
  福岡県には、最高位である旧官幣大社が三社鎮座する。最初の官幣大社は、明治18年4月に昇格した香椎宮である。香椎宮は勅裁社でもあり、最も格が高い神社とされた。次に明治34年昇格した宗像大社である。最後は大正3年に昇格した筥崎宮である。