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三苫にある「綿津見神社」は、明治初期の神仏分離令によって、それまで祀られていた「八大竜王社」から名称が変更されました。神仏分離令は、神道と仏教を明確に区別し神道の国教化を進める政策でした。この影響で多くの神社が仏教的な要素を排除し、名称や祭神を変更せざるを得なくなりました。 |
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左右は八大竜王社時代の石灯籠 正面は綿津見神社社殿 | |
![]() 「八大竜王社」の扁額 |
![]() 石灯籠には「八大・・・」と刻まれているが 扁額と同じでその下の文字が削れて読めない |
扁額の後ろに刻まれている説明文 2001年(平成13年)建立 | |
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■ 虚空蔵菩薩縁日 令和7年1月13日 | |||
綿津見神社境内には最澄法師が彫ったといわれる虚空蔵菩薩が祭られています。毎年1月13日にはこの菩薩の縁日「こくんぞさん祭り」と「どんど焼き」が行われます。「こくんぞさん」は知恵の神として知られていますが、
一方その名前から、「空(無一文)から蔵が立つ」といわれ、財宝の神さまとしても厚く信仰されています。13日の縁日祭に「こくんぞさん」からお金を借りると、その1年間はお金に困らないと言う古くからの言い伝えがあります。ただし、1年後には借りたお金を倍にして返すのがしきたりとなっています。現在は先払い(200円)の財宝の中に梵字のお札と100円玉が入っています。
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どんど焼きも行われています | 虚空蔵菩薩堂 | ||
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縁日には参拝者が絶えません | 無料で頂ける福笹と倍返し先払いの財宝です | ||
境内の仏像群は廃仏毀釈の破壊を免れてきました。住民の深い信仰心と神仏習合のなごりを感じることのできる境内です。 | |
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■ 風止め奉納相撲大会 令和7年7月28日 | |||
綿津見神社の境内には土俵があり、毎年7月28日には「風止め奉納相撲大会」が開催されます。今年の奉納相撲は猛暑の中で行われ、まわしを締めた30人の小さな力士たちが元気いっぱいに土俵に上がりました。また、赤ちゃん力士による土俵入りも披露され、会場は熱い声援と温かな雰囲気に包まれました。 三苫は海に近いため強風の日が多く、農作物への被害を少しでも抑えようと、今からおよそ250年前にこの神事が始まったと伝えられています。さらに、地名の由来ともされる神功皇后が渡韓の際に荒れた海を鎮めたという伝承もあり、この行事とも何らかの関わりがあるのかもしれません。 かつては、どの村にも土俵があり、村の行事として相撲が盛んに行われていました。若者たちは力比べに熱中し、地域に活気をもたらしたといいます。しかし時代とともにスポーツの形が変化し地域の行事としての相撲は次第に衰退していきました。そのような中にあっても、三苫の風止め奉納相撲大会は、地域の人々の手によって大切に守られ、今も変わらず受け継がれています。 |
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![]() 神事の様子 |
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赤ちゃん力士の土俵入り | 熱戦 三苫場所 |